わたしのあたまのなか

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わたしたちの中学受験④ 4年生 家族全員、疲れ始める

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塾に1人で通えない

4年生で通い始めた塾は、国算理社の4科目、各1時間半の授業を週に3回だった。

家から近いと言っても、塾までは電車で約20分かかる

4年生と言えども、まだ1人でおつかいにも行ったことのない息子だったし、ましてや1人で電車など乗ったこともない。

私自身も心配だったので、初めの1ヶ月は共に駅まで行き、共に電車に乗り、そして塾まで送り届け、一旦家に戻って、また駅まで迎えに行くつもり、だった。

が、授業が始まってみると、1時間半の間に塾まで送り一旦家に戻っても、少し休憩したあとでまたすぐに迎えに家を出ないと間に合わず、無理があることに気づいた。

晴れていればまだいいが、雨の場合は出たり入ったりが面倒で仕方ないし、当時まだ幼稚園に通っていた弟を連れて用意するのも時間がかかる。

というわけで、思い切って、毎回息子と共に電車に乗り、塾のある駅まで行き、授業の間は弟と辺りを散策して待つことにした。

 

1ヶ月が過ぎ、2ヶ月が過ぎ、3ヶ月が過ぎたが、一向に息子は1人で塾に行くことができない。

なんとか少しずつでも1人で行くように説得したが、1人で行くのは怖いと泣いてしまう。

こちらも、まだ幼い弟を連れて、塾の周りを散策するにも、限界がきていた。

晴れていれば、公園で遊んで過ごせたが(塾の周りを練り歩き4つの公園を開拓した)、

雨の場合は、ファミレスやカフェに入り図書館で借りておいた絵本を読ませたり(絵本を何冊もリュックに入れて持ち歩いた)、簡単なドリルをやらせてみたり、スーパーの中をぐるぐる歩いて時間を潰したりするしかなかった。

それに、塾から家に戻ればすぐに晩ごはんの時間になるので、息子の塾がある日は、出発までに晩ごはんの用意をしなければならず、午前中に予定がある日は本当にバタバタした。

息子も新しい環境とルーティンに疲れていたが、私と幼稚園の弟も同じく、ぐったりと疲れ始めていた。

 

宿題の波が次から次へとやってくる

それと同時に、塾から出される大量の宿題と、学校の宿題によって、息子の日々はいっぱいいっぱいになってきた。

月曜日に出された宿題を火曜日にやり終えても、水曜日にまた別の科目の宿題が出る。木曜にそれを終えても、また翌日には別の科目の宿題…

まるで宿題に溺れるかのように、息子の毎日は宿題に追われて消化されていき、初めは授業の次の日にやっていた宿題も、どんどん溜まるようになり、必死になって土日でなんとか片付けるようなってきた。

授業は相変わらず刺激的で面白いらしいし、別の小学校の子と話すようになり、行ってしまえば楽しそうではあったが、大量に出される宿題が重くのしかかり、行く直前になって休みたいと泣き出すことが増えた。

 

こんなに追い詰められる姿を見たくて塾に入れたんじゃない…

だからと言って、すぐに辞めさせてしまうと責任感が育たないのではないか…

それに、塾に入ってなければ、毎日放課後はゲームをして無気力に過ごすだけの日々だったかもしれない…

そもそも、受験もしないのに、このまま幼い弟に負担をかけてまで塾を続ける意味はあるのだろうか…

そんないくつもの思いが、毎日毎日頭をよぎり、心も体もクタクタに疲れ果てていた。

 

とりあえず、半年はがんばろう

そこで夫と連日話し合い、息子にこう言った

「宿題が多くてつらいのはわかる。でも一度始めたことだから、とりあえず半年頑張ってみよう。半年後やっぱりしんどいと思うなら、塾を辞めて何か違うことを探そう」

息子は「わかった」と言ったものの、「頭が痛い」「お腹が痛い」「足が痛い」などとさまざまな理由をつけて休むことも多かった。けれど、無理に行かせても仕方がないので、大体月に1〜3度は休ませていた。

しかし、個別指導塾とちがって、休んだ分は自分で学び直さなければならないので、休んだ日は楽でも、次の授業の時に自分がしんどくなることが分かってきたようで「休みたい…でも休んだらあとがしんどい…」と、だいぶ葛藤していた。

そのため「足が痛い」などと仮病丸出しの様子に、こちらも気軽に「休む?」とは聞けず、かと言って無理矢理「行きなさい!」とも言えず、そのグズグズとした態度や時間にはかなりイライラさせられた。

しかも、塾の宿題の丸つけは親に託されていたので、こちらも家事の合間を縫って塾に間に合うように丸つけをしたのち、一緒に直しを手伝っていたし、塾まで付き添っていたので、正直なところ、

「しんどいのは自分だけじゃないんやぞ!!!グダグダ言ってんじゃねえ!!!」

という思いも抱えており、息子の態度を腹立たしく思ってしまっていた時期もあった。

 

そして、半年後

塾に行き始めてから半年が経った。

「どうする?」と、息子に尋ねると、なんと「続けたい」という答えが返ってきた。

ちょうどそのころ、小テストや毎月のテストで頑張った成果が出てきて、教室内で5位以内の成績を取れる機会が増えてきたのである。

これは息子の大きな自信となった。

塾の先生に褒められたり、前は解けなかった問題が解けたなどと聞くことも増えて、私たちも単純にとても嬉しかった。

 

小学校では、テストでいい点を取っても、自慢をすれば妬んだり茶化されるから黙っておくしかないし、先生もいい点を取った子どもだけ褒めるわけにも行かないため、全く張り合いがない。

けれど、塾ではいい点を取れば、みんなの前であってもしっかり褒められるし、教科によっては点数が貼り出されたり、席順が変わるので、頑張った分の結果や評価が確実に自分に返ってくる。

それが、いつしか息子の中でのやる気になり、良い刺激になっていた。

宿題もしんどいし、行くのも面倒ではあるけれど「続けたい」という気持ちになったようだった。

 

ついに1人で通い始める

そして、時を同じくして、塾に通い出して半年後には、ようやく自宅の最寄駅までの送り迎えで、私の手を離して別れることができるようになった。

あんなに1人で行動することを怖がっていた息子が、ついに1人で電車に乗って塾に通えるようになったのだ!

それは息子にとっては新しい広い世界に踏み出した大きな第一歩で、私たちもとても誇らしかったし、やっと新しいことを始めさせてよかった、と思えた瞬間でもあった。

 

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