わたしのあたまのなか

わたしのあたまのなかの言葉を書きたい時に書く場所。好きな映画や海外ドラマの感想や、覚えておきたい出来事など。食べることが好きなのでおいしいものについてもよく書きます。

それはまるでジェットコースターのように

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(更年期の話が出てきます)

 

体調が悪い。

更年期の症状が出てきてから、体調の管理や体調の変化の予測ができにくくなってしまった。

自分の体が、自分の体ではないみたいに…例えば、急にしんどくなったり、急に悲しくなったり、そうかと思えば元気になったり、体が軽く感じたり。その全てが自分の思い当たる節もなく起こるので、元気になった時はまだいいが、ズンとしんどくなった時にすごく困る。

ある時は、朝から体が重くだるくて動けないことが増えた。掃除も洗濯も晩ごはんの用意も、最低限しなければいけないことはあるのに、子どもたちが登校した途端、しんどくて、かと言って眠たいわけでもなく、布団で横になるしかなかった。

そんな自分が情けなくて、つらかった。

ある時は、しばらく止まっていた生理が突然来た。と思ったら、今度は出血が止まらなくなった。婦人科に行くと黄体ホルモンの動きが弱くなっているためだという。ついでに子宮筋腫も複数見つかったので、ホルモン剤ではなく止血剤を飲んで様子を見ることになった。

ある時は、もう10年以上使っている化粧水をお風呂上がりに顔につけた瞬間、顔を剣山で刺されているかのようにピリピリと痛くなった。すぐに洗い流したものの、乾燥でガサガサになり、次の日の昼には顔が真っ赤に腫れてしまった。皮膚科に駆け込むと、花粉かも知れないが更年期も関係していると言われた。生理があればまだ肌は更生するらしいが、止まっている時が続くと肌も不調になりやすいらしい。薬を塗って、洗顔はぬるま湯のみ、2週間はお化粧もナシで過ごすことになった。薬が合ったのか症状は落ち着いてきたが、一日中すっぴんでいることにまだ慣れず、そんな時に限って友人に会ってしまい聞かれてもないのに「肌が荒れまして…」と、言い訳がましく話してしまったりする。

「今まで使っていたモノが、合わなくなる時が来たのかも知れない。化粧水を変えないといけないかもね」皮膚科のお医者さんは言っていた。私は安い化粧水をバシャバシャ使うのが好きだったので、今から不安で仕方がない。薬用のお値段のお高い小さな化粧水に変えなければならなくなるのだろうか。

ある時は、涙が止まらず1時間泣き続けた。つらくて苦しくて、涙が次から次に溢れた。

散々泣き続けて、もう何が原因で泣いたのかわからなくなるくらい時間が経ったあと「あ、こんなに泣くなんて、更年期のせいやわ」と、やっと気づけた。気づけたはいいが、いつまでこんなにもジェットコースターみたいな感情の起伏や次々起こる体調の変化に振り回されるのだろう、と思ったら悲しくてまた泣けてしまった。

 

まるで、長く続く暗いトンネルの中に自分だけがドサッと放り出されたような気持ちになった。

ここから抜け出す出口も見えず、元に戻るための入り口も、もう見当たらない。

一体どうすれば、心も体も安定するのか。

私はどうなってしまうのだろうか。

 

少し前に命の母を飲んで試した時期もあったが、胃が痛むようになりやめてしまった。私の通う婦人科は予約しても1時間は絶対に待つ。それだけ悩む人が多いのだろう。友人は、別の病院でプラセンタを注射してもらったら落ち着いたと言う。それも気になるが、まず病院に行ったり予約するのが面倒だし、その日の朝ズンとしんどくなってしまったらどうしよう…と不安だしプレッシャーになってしまう。

 

しかし、すこぶる体調が良い日ももちろん続くこともあるので、その時は今日病院行くべきやったやんー!と後悔する。それに、体調が良い日は「動けるうちに!」と、外出したり、あれもこれもと用事を詰め込み済ませてしまうことで、またズンと疲れて後悔する。

 

世の女性たちはみんな多かれ少なかれ、歳を重ねると、こうして変わっていく自分の体と向き合っているのだろうと思うと「まじで大変じゃない?!」と同じ年齢の人に話しかけたくなるし、街を歩くおばあちゃんたちを見かけると、この暗闇を抜け出した立派なサバイバーのように見えてきて、肩や背中をさすりたくなってしまう。

ちなみに私の母は更年期は死ぬほどイライラしていて、よく理不尽に怒鳴られまくった。(普段からイライラを遠慮なく子どもにぶつける人だったが、そのころはより一層ひどかった) あと、よく怒りながら泣き叫んでもいて、泣きたいのはこっちやわとも思っていた。ああはなるまい、とその頃は思ったものだが、あの人も大変だったんだなと今は振り返ることができる。ただ、だからと言ってわざわざ母に電話したり、会う気力が今はない。

 

ちなみに私は44歳。閉経にはまだ早いはずだが、体はその準備をしたがったいるようだ。「もう、閉じるなら早く閉じてしまいなはれ!」と体に念を送っているがいつまでこの不調が続くのかはこの体の持ち主である私にもわからない。閉経したからと言って不調が好転するわけでもなさそうだが、これ以上、私の心と体を振り回すのは勘弁願いたいのだ。

今は、トンネルの出口の先にある光が、いつか見えてくることを信じて、このジェットコースターのような体調の変化に振り回されるのを、ただじっと耐えている。